易学で見るウクライナ戦争(その1)
易学というのは不思議なもので、文字通りの「形而上学」ですが、哲学思想として現象を理解し、予測するのを手伝います。占いに使えば、当たるも八卦、当たらぬも八卦というのもまた他面の真実ですが、あたることもある八卦というのは、おもしろいものです。
易の哲学的解釈は歴代の超一流の学者の頭を悩ましましたが、易の解釈を大成した朱子もまた、「遯」の卦を得て恐れて隠遁しました。東アジアの哲学・思想の基礎には、わが神道を含めて、易の思想が根強く影響をしております。
易経の六十四卦をもとめる手法については、実占上いろいろな方法があります。朱子が復元した筮竹を用いるもっとも煩雑な方法は、国事を含めて大事を占う方法にふさわしいです。数学的には剰余系の計算ですね。
市井の人々は、さいころや銭三枚を使って卦をたてる簡易な方法をつかっていました。擲銭法は、香港や台湾で売られている暦書にものっていますが、今でも盛んにおこなわれていますね。
暦という点では、断易という手法もありますね。日時に易の卦を配当する方法で、おもいついたタイミングになにか意味があるという手法ですね。
一種独特の能力のある人は「梅花心易」をよく活用しますね。これが卦を得るのには一番難しくと思います。梅の花が咲いている枝に雀がとまった現象をみて、卦を建てるというものです。あらゆる眼前の現象に、易の象意がみられるという一種の神秘主義ですね。
私は、国運というのは、その国旗に現れると思います。そのデザインは国の象徴として考えられ、その権力者が採用し、国民が大事にするというもので、非常に意味がありますね。
たとえば、日の丸をみてみましょう。
これは、旭日昇天とされていますが、朝日が天に上るさまですね。易では、火が上、天が下とみることができ、離上乾下の「火天大有」の象意があります。わが国運は、上り坂の時は大いに成功し、豊かさをもたらします。
ただ、これには条件があって、「驕り」がなければ、というのが大事です。
まさに戦前、軍事大国の「驕り」によって国が滅んだ例がその通りですね。
それから、最近は、経済大国の「驕り」がバブル時代には観測されましたが、その後、
長く不景気が続き、国民は窮乏してしまいました。
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