易学で見るウクライナ戦争(その2)
(その一から続く)
たとえば、日の丸をみてみましょう。
私は、国運というのは、その国旗に現れると思います。そのデザインは国の象徴として考えられ、その権力者が採用し、国民が大事にするというもので、非常に意味がありますね。
たとえば、日の丸をみてみましょう。朝日が天に上るさまですね。易では、火が上、天が下とみることができ、離上乾下の「火天大有」の象意があります。わが国運は、上り坂の時は大いに成功し、豊かさをもたらします。しかし、「驕り」をおこしやすく、あればすべてを失い亡びます。戦前の軍国主義も、最近のバブル経済でもその通りでした。
ウクライナの国旗はどうでしょう。水色と黄色ですね。
母なる大河と豊かな小麦の実りですね。これを易にあてはめると、水が上、土が下とみたてると、坎上坤下の「水地比」の象意があります。水が大地をうるおすという、世界の穀倉にふさわしい卦です。
そういういいところなので、人がたくさんやってくるから「比」というのですね。
ただし、難点として、易経はこう言っています。
不寧方來。後夫凶。
寧(やすん)ぜざるの まさに来たらんとし、のちの夫(ふ)は凶なり
いろんなたくさんの人がやってくるので、不安定が生ますが、仲間に入れなかった凶悪者もやってくるということです。
ウクライナも政情不安が続いたところで、NATOからはじかれたロシアの兇悪な攻撃をうけてしまいましたね。
それではどうしたらよいのでしょうか。いにしえの周の時代の賢人は、すでに処方箋を書いています。
象曰、地上有水比。先王以建萬國親諸侯。
象(しょう)にいわく、地上に水ありて比す。先王は、万国を建て、諸侯を親しましむ。 (易のきざしは、地上に水があって、これをだれがみても公平にするということです。ゆえにいにしえの聖なる王は、各国をつくって、諸侯を親しませたのです。)
この易のことばはあたっているとおもいませんか?
まさに国際的な枠組みで、複数の有力国が安全を保障しあって解決するしかありません。ここ数日の動きは、解決への長い道のりの始まりだと思います。
わたくしは、金谷先生の「易の話」がわかりやすく、こうした哲学、思考の方向を知るうえで役にたつと思います。
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