“よい円安”? その1
先週、1ドルが130円を上回りました。
金融当局は、外国為替については事態を注視するとして、静観の一方で、日本国債の買い支えを無制限に行う構えです。円が市場に大量に出回るので、円安に歯止めがかかりません。
わかりやすくいうと、利札の額面が一定の国債の実質利子率が市場で上がらないように、国債を買い上げてその時価をあげる、国債暴落防止の措置です。簡単に言えば発行時、額面百円の国債に、年1円の利札クーポンがつけば、名目1%の金利ですが、二百円で買い上げれば、実質金利は0.5%になりますね。市場金利が0.5%のときには、その国債は瞬間的にそれだけ価値が出るわけです。
いま、アメリカで金利が高騰し、3%近くになりましたが、日本はその波及をストップさせ0.25%にとどめないと国債が暴落し、これまで異次元に大量の国債を買い集めた日銀の資産が毀損するのでした。
また、この2年間コロナ対策のいわゆるゼロゼロ融資56兆円があり、平年の国債費を上回るものもあり、この利子補給は、政府にのしかかるわけで、財政当局も、利上げに踏み切れません。1%あがると、5600億円ですからね。
したがって、為替介入の余力はないので、静観し、財政金融当局は、ともによい円安
と宣伝しているわけです。
本当にそうでしょうか?次回これをかんがえます。