aeonnous’s blog

Aeonnous教授の隠逸生活と意見

【音盤渉猟】松田美緒さん「移民節」

海外出張を前に、松田美緒さんの「移民節」をたまたま聞きました。

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上の動画は、松田美緒さんのアルバム「クレオール・ジャパン」にもとづくライブですが、そのアルバムは小笠原などの離島はじめ日本に残っているクレオール文化と海外に残っている日系クレオール文化をともに追及しているところ、脱帽して敬意を表さざるをえません。

 

移民節は、戦後、ブラジルで日系移民60周年を機に現地で歌われたもので、上の動画のように松田美緒さんが、編曲、カバーしたものです。その歌詞は、ブラジルのニッケイ新聞の報道によると以下のものです。

 

冒頭の思い、それから、結末の思い、心にふれるものがあります。

(新聞報道引用開始)

移民節
   作詞・佐々木重夫

ドラよ 霧笛よ 移民船
風に落ち葉の 行方とや
なれど燃ゆるか 胸に火の
海の彼方に 幸ありと

鉄道敷設の 枕木で
結ぶ故郷の 母の夢
さめりゃ 備(かた)えのピカレッタ
露に濡れては 手に重い

友は他州に 移り行き
南十字の 星影を
妻と仰いで 語りつつ
古里遠く 憶うのよ

植民地(むら)で育った 子や孫が
語るイッペの 花の色
移民老いつつ うたかたの
消えてこの地の 土となる

            (引用終わり)

当時の国策移民広報映画をモンタージュしたミュージックビデオも秀逸です。

youtu.be

ここでは、最後の「消えてこの地の土となる」というところに万感がこもります。